デューディリジェンス -不動産証券化-
デューディリジェンス全般については
デューディリジェンス を捉える - 不動産戦略 Cafe
今回は不動産証券化の話を、補足的に•••
証券化検討段階でアレンジャーがストラクチャーの検討、資金計画の策定に加えて、
物件の価値を把握するために下記DDを外部専門家に委託し、各種リスク分析やキャッシュフロー予測を行い、投資価値を判定。
調査 | 担当専門家 |
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物的調査 | 建設会社、環境調査会社 |
法的調査 | 弁護士 |
経済的調査 | 不動産鑑定士 |
私は不動産鑑定士です。なので経済的調査が専門となります。
この経済的調査は証券化後も定期的に実施しています。
J-REITの投資法人ホームページで一部概要が公表されています。
上記の他、真正売買、倒産隔離、各種契約書の有効性については弁護士、会計上・税務上の処理等については公認会計士・税理士が各種意見書の作成やアドバイスを行います。
例えば、オフィスビルの場合・・・
「物的調査」により敷地状態から設計施工といった土地建物状況、更にアスベストや土壌汚染等の環境リスク、耐震性等のハード面の調査
「法的調査」により賃貸借契約等の私法調査、各種法令諸規制の公法調査
「経済的調査」により一般経済情勢の他、地域特性、昨今のオフィスマーケット分析(需給バランス、取引、賃貸動向調査)、費用性、市場性、収益性からみた物件の価格調査
ざっとこんなところですが、物件によっては結構複雑だったり、問題を多く抱えていたりします。
DDでは、このモヤモヤをスッキリさせて、適正価値を判定します。