東京駅から『空間の使い方』を考える
東京駅の「赤レンガ駅舎」、2012年6月に一部が開業する。
現在は復元工事が進んでいるところ。
「赤レンガ駅舎」で何を想像しますか?
今回は空間の使い方に着目します。
そもそも、地域によって、土地によって、建てられる床面積は決まっています。
つまり、空間利用は制約を伴うのです。
敷地面積に対する床面積の割合=容積率 → 容積率が高いほど、高層建物を建てられる。
「表通りは高層ビルが多いのに、裏に入ると中層ビルが多い」
その大きな要因が容積率です。
計画的な街作りのためには大切。
ただし、どこでも同じ考え方では、非効率なことが起きたりするのが現実です。
15階建てのオフィスが建つ土地に3階建ての店舗があるとします。
4〜15階は空間的に空きがある。
隣の土地を持っている人は、本来利用できる4〜15階の空中利用権(余った容積)を買って・・・
「自分の土地により高い建物を建てたい!」
そんなわがままが通るのかというと、通ったりします。
余剰容積率が実際に売買されたりするのです。
この容積移転にはいくつかの仕組みがありますが、ここでは触れません。
実は東京駅も容積移転を利用しています。*1
赤レンガ駅舎は3階建て、未使用容積率があるわけですが、
これを周辺のビルに移転することで、駅舎の復元資金を調達しています。
容積移転の利用は、容積を買いたい側だけではなく、
売りたい側にとっても有り難い制度と言うことです。